
聖徳太子と空海
真言密教の開祖である空海(774~835)は聖徳太子を敬い、聖徳太子(574~622)が創建した四天王寺に787年に訪れて西門で日想観をしたという伝説がある。
日想観とは西の門から沈む夕陽を観て、極楽浄土を観想する瞑想法の一種である。
現在でも、毎月21日の「お大師さんの日」は境内に露店が並び賑わっているという。
磯長山叡福寺に聖徳太子の廟がある。
円墳で横穴式の石室に、聖徳太子と母の穴穂部間人皇女、妃の膳部太郎女の三体を合葬した三骨一廟である。
一般の人に知名度は低いが、多くの祖師がお参りしている。
空海は810年に参籠したとき、太子より夢告を受けたといわれている。空海は廟の前に結界石をつくったりもしている。
四天王寺、叡福寺、どちらの寺院にも空海の銅像とお堂があり、空海が聖徳太子を慕っていたことがわかるとともに、空海も多くの人々から慕われていたことがわかる。
空海は804年に遣唐使として唐へわたり、青龍寺の恵果より金剛界、胎蔵両部の密教を受法して、日本に『大日経』『金剛頂経』など多くの経典や両部曼荼羅、法具などを持ち帰った。
帰国後、高野山の金剛峯寺、京都の東寺などを創設し、真言密教を確立した。
空海は「即身成仏」、つまり「あの世に行って仏に成る」のではなく、「この身このまますでに仏である」ことをズバリ説き、秘密の教えを明らかにした。
各地に溜め池を作ったり、土木工事などもして、具体的に「この世」を良くすることにも貢献した。
空海は密教が一番優れていて、釈迦の教えは顕教で、密教より劣るとした。
空海にとって密教は「この世」と「あの世」を貫く真理を悟らせてくれたと思ったからであろう。
空海には、釈迦が「この世」と「あの世」が「空(=エネルギー)」であると悟ったことは伝わっていなかったと思われる。
のちに天台密教などが発展することにより「顕密一如」が正しいことが明らかにされた。
つまり、釈迦の教えを発展、進化させてまとめた大乗仏教の『法華経』の「すべての人には仏性があり悟れる」、『般若心経』の「色即是空 空即是色」などという教義と密教の「即身成仏」は表裏一体の関係にあることが明らかにされたのである。
しかし、空海の真言密教の意義、価値がなくなることはない。
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