第5回アート(芸術)の新しい役割とNFTへの期待

ホームページを立ち上げて、3か月がたった。最初は友人や知人など、身近な人に告知・広報活動をしたが、最近は今まで会ったことのない人への告知・広報活動をし始めている。

アドバイスをしてくれる人がいたので、無料のプレスリリースを活用したり、スマートホンでTwitterに登録して作品を公開し始めた。
それなりに見てくれる人が少しずつ増えて効果があるので、インスタグラムでも始めてみた。いずれも、ネットギャラリー両界堂の名称で登録したので検索して、ご覧いただければ幸いです。

本ホームページへの反応は、仏教や宗教に対して関心がない人、仏教や宗教が嫌いで誤解をしている人などの中には、アレルギーや拒絶反応を示した人もいた。
一方、仏教や宗教に関心をもち、勉強・研究をしている人などからは、おおむね好意的な反応を得ている。下記のような感想もいただいた。

○「地震や疫病、戦争と、目まぐるしい昨今、まさに歴史の大きな節目を生きているような気がしてならないのですが、平和を願うサイトが増えるのは喜ばしいことです」HKさん

○「両界堂立ち上げとても素晴らしく感じました。特にこれからの時代に必要な心や魂を感じました。これからもご指導よろしくお願いいたします」 MKさん

○「このHPは英訳発信すると良いでしょう。世界からの共感が得られるように思います。その評価が日本の中に浸透することが出来ます。色々な国内の各宗派に浸透することも期待できます」  MSさん

この3人の感想は、小生の本心、ねらいなどをズバリつかれていると思った。
Googleアナルティックという分析ソフトを使っているのでわかるのだが、人数は少ないがアメリカや中国、台湾などでも見てくれ始めている。

ところで、4月から東京芸術大学学長になった日比野克彦氏は、就任前に日本経済新聞(3月13日)のインタビューで、「アートを通して社会の課題を発信するプロジェクトに力を入れてきた。これを大学として拡大していく。~~アートは人の心を動かす。発信を続けていく」と語っていた。

現代の世界の大きな課題にロシアのプーチン大統領によるウクライナ侵攻の問題がある。プーチン大統領にいかにウクライナ侵攻をやめさせることができるのかが大きな課題である。

この問題に日比野学長が有効な芸術活動をするのか注目をしていきたい。同学長は段ボールを使った作品などをつくったことで有名で、まだ購入していないのだが作品集『明後日のアート』(現代企画室)が最近、出版されている。先日『8万字の文字による本』(PHP新書)を買ったので、これから読ませていただこうと思っている。

日本経済新聞の「文化時評」欄(3月27日)に「待ち望まれるのは強権を支えるのではなく、倒す芸術」という鋭い見出しの記事が載った。プーチン大統領を倒す芸術が実現できたらすごいことである。
記事の最後は「1989年、チェコスロバキアの共産独裁を終わらせたビロード革命の主役は劇作家ハベルだった。ロシアの民主化につながる勇気ある芸術パワーに期待したい」と結ばれていた。
執筆者は赤川省吾とあり、検索してみると、日本経済新聞社欧州総局長(ロンドン駐在)のようである。

チェコスロバキアのビロード革命とは政権交代と民主化が流血なくスムーズに進んだことからつけられたようで、劇作家ハベルが大統領になったという。

ロシアの音楽家や作家などが戦争反対の声をあげはじめたようだが、まだ少数派である。意思表示をして行動をするのには大変な勇気が必要である。
プーチン大統領は旧ソ連のKGB(国家保安委員会)を前身とするFSB(ロシア連邦保安局)を使って、おどし、暴力を使い、場合によっては暗殺をするという大変厄介な人間であるからである。
また、虚言癖があると思われるプーチン大統領は情報操作が巧みで、多くのロシア国民をマインドコントロールしている。

ロシアの芸術家だけにお任せするのではなく、海外のアーティストの支援、協力が必要であろう。
日本や他の国々の芸術家も問われている。芸術家だけではなく、さまざまな国の市民の協力、支援も必要である。

現在、ロシアだけではなく、中国や北朝鮮、ミャンマーなど武力にたよる国が多くなっている。
武力・暴力の前に全く無力であるアート(芸術)であっていいはずがない。従来からのオーソドックスなアート(芸術)があってもよいが、時代が大きく変わりつつあり、「武力や暴力に勝てるアート(芸術)」、「紛争や戦争を解決できるアート(芸術)」が求められている。

人々の心を感動させて紛争や戦争を終わらせ「平和をつくるアート」、人間を進化させて「美をつくるアート」が求められているともいえる。絵の力もあるが、文字の力もあるので文字の作品が、もっとつくられるといいであろう。

そのためには最近注目されているNFT(Non-fungible token)、非代替性トークン、つまりデジタル証明書付きのデジタル作品が、新しい芸術活動を支援することにも有効になるように思われる。

最初はNFTをお金儲けだけの投資かと思っていたが、テレビで9歳の少年が描いた絵が即売に近いかたちで売れていることや、転売したときに最初の作者・アーティストにも著作権使用料が支払われるということなどが報じられていたので、調査・研究の余地があると思った。

芸術には支援者が必要である。プロパガンダに利用する権力者ではなく、経済的に余裕のある市民の支援が欠かせない。

柔道の講道館の創始者、嘉納治五郎の遺訓に「精力善用 自他共栄」があることは前回書いたが、NFTが「自他共栄のアート」、たとえば「ロシアとウクライナが共栄できるアート」に役立つことは可能で、「社会的貢献ができて投資にもなるアート」になる。
つまり、投資して大いに儲けてもらうことがアートの支援にもなるのである。

「ネットギャラリー両界堂」のアートは、真の自己を発見するなど個人の役に立つとともに、社会の問題を解決することにも役立つ新しいアートである。
NFTに期待をしつつ、作品をNFTとして販売することを検討し始めた。準備ができ次第、実行したいと思っている。

次回、NFTとネットギャラリー両界堂の関係、取り組みの具体的なアイデア、計画案などについて書いてみたい。

2022.5.15

 

次の3作品が、スマートホンなどのサイト「まんが王国」で3月25日からみられます。
『深層心理学のレジェンド ユング』石田おさむ
『精神分析のレジェンド フロイト』石田おさむ・画, 細山敏之・作, 福島章・監修
『近代科学のレジェンド ニュートン』石田おさむ・画,  千崎研司・作,渡辺正雄・監修
各作品名をクリックすると、各画面がみられます。

 

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