20代のとき大学卒業後の進路がうまくいかず、友達が自殺したり、精神的な模索をして、戦後日本に初めてヨガを導入した沖正弘師の道場に行き、そこで初めて『般若心経』を知った。
その後 曹洞宗の総本山総持寺や臨済宗の円覚寺などで座禅をしたりしながら、新宗教や聖書などを含めていろいろな宗教書を20代から30代にかけて「乱読」した。
そのとき聖徳太子が重視した『維摩経』があることを知り、出家をせず在家の生活でも宗教的生き方ができることを知った。
2014年に大阪の天王寺にある大阪市立大学付属病院に入院した兄のお見舞いに行きながら、聖徳太子がたてた四天王寺をお参りしたとき、中門の後の正面に五重塔が堂々とたっていることに感動した。
ここに日本仏教の源流があり、今でも聖徳太子の精神が生きていることを実感した。
聖徳太子が亡くなって1400年がたち、2021年から2022年にかけて四天王寺ではご遠忌の法要が行われた。
これを機に、インド哲学者の中村元先生や哲学者の梅原猛先生などが指摘していたように、聖徳太子の『十七条憲法』の「和の精神(Wa Spirits)」を世界に発信して、世界に貢献していくべき時代になっていると思う。
つまり、アジアや中東、アフリカ、中南米などの世界中の国際紛争やテロ、内戦、独裁政治などの解決に役立つであろう。
国連の難民高等弁務官事務所の関係者やJICA(国際協力機構)の青年海外協力隊・シニア海外協力隊、国境なき医師団、各企業の各国で活躍している人々などの協力を得て、聖徳太子の『十七条憲法』の「和の精神(Wa Spirits)」を各国に伝えていくと、現地の人々が国づくりをするときに役立つ。
それだけではなく、政治家や外交官にとっても、これからの日本外交の基本ポリシーとして「和の精神(Wa Spirits)」は大切になる。
欧米と中国、ロシアなどとの対立を解決するためにも、「和の精神(Wa Spirits)」を積極的に主張し実践していくことが役に立つと思う。
なお、聖徳太子はいなかったと得意になって主張する文献学的歴史学者がいるが、聖徳太子について「伝説」のあるたくさんの寺院などを、ぜひ自分の足で歩かれるとよいであろう。
自分の足で歩けば歩くほど、聖徳太子が実在していたことを実感できるようになる。
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